【長兄が語る】ジプシー・キングス、その深すぎるルーツ!パブロ・レジェス インタビュー要約

ジプシーキングスの長兄、Pablo Reyes(パブロ・レジェス)がYouTubeでインタビューされていたので、要約してみました!

私たちジプシールンバのファンにとっては、グループの核がどのように形成されたのか、その創設者の生の声を聞けるのは本当に貴重です。パブロ氏の言葉から、初期の「ロス・レジェス」時代、そして偉大なる父ホセ・レジェス氏の教えについて、詳しく見ていきましょう。

1. 伝説の始まりは「コンパス」の継承から

パブロ氏といえば、レジェス家(Rey family)の「l'aîné」(年長者)であり、ジプシー・キングス結成における伝説的かつ象徴的な創設メンバーですね。

彼の証言で改めて確認できたのが、コンパス(リズム、ジプシールンバギター奏法)伝承におけるパブロ氏自身の役割の大きさです。

パブロこそがコンパスの師だった

ホセ・レジェス氏は、腕の病気のためコンパスが弾けなかったため、パブロ氏がその伴奏を担っていたそうです。

そして、パブロ氏自身は、叔父のモーリス・ソリッソ、通称「ソル」(Sor)からコンパスを学んだ後、幼かった弟たち全員(ニコラス、カヌート、パッチャイたち)に、そのコンパスを教え伝えた、とのこと!

私たちが知るジプシー・キングスのあの躍動的なリズムの原点が、パブロ氏によって弟たちに植え付けられた、というのは感慨深いですよね。

ジプシー・キングスの前身、José Reyes y Los Reyesの演奏。バックでギターを弾くパブロ氏。

偉大なる父、ホセ・レジェスの存在

父ホセ氏は、彼らがギターで適当なことをするのを嫌い、物事が「正しく(droites)」行われることを強く望んだそうです。この厳格なプロ意識が、後の世界的な成功の基盤になったのは間違いないでしょう。

初期のグループ名が「ロス・レジェス」(Los Reyes)だったのは、1970年代後半(特に1976年~78年頃)。パブロ、ニコラス、カヌート、パッチャイの核メンバーに、後にチコ氏が加わった、という流れなんですね。

José Reyes y Los Reyesのアルバム。

2. サントロペからカンヌ、そして世界の舞台へ

アルルを拠点とする家族グループが、いかにして国際的な大スターになったのか。パブロ氏はこの道のりを「formidable」(素晴らしい)という言葉で振り返っています。

初期は、サントロペのビーチなどで、観客に喜び(la fête)をもたらしていた時代。そして活動範囲を拡大し、カンヌやモンテカルロで王族や貴族(les rois pour les princes)のために演奏していた時期も、素晴らしい思い出だと語っています。

特に印象深いエピソードとして、ニコラス氏が「Un amor」を歌った際、10,000人の観客が一斉に立ち上がり、ライター(les briquet)の光を灯した光景を挙げています。これはファンにとっても、鳥肌が立つような瞬間ですよね!

ハーモニーは「自然発生的」

楽曲制作については、皆で少しずつ貢献し、コンパスや歌、テンポなどを話し合って決めたそうです。そして、ジプシー・キングス最大の魅力の一つであるハーモニー(les tiers with les voies)は、訓練されたものではなく、「automatiquement」(自然発生的)に来るものだ、と説明されていました。天性の才能ですね、さすがです!

3. ジプシー・ルンバの現在地と「コンパスの起源」

現在のジプシールンバ(Rumba Gitana)のシーンについて、パブロ氏が語っているのも興味深い点でした。

彼は、1980年代と比較して、現在の音楽は「le niveau a quand même vachement monté」(非常にレベルが上がった)と強く感じているそうです。特にギターの技術レベルは劇的に進化し、フラメンコとジャズのブレンドが見られる傾向がある、とのこと。

コンパスの源流はPeretのギター奏法

そして、レジェス家が演奏するコンパスの起源について、貴重な証言がありました。彼らのコンパスは、カタルーニャのアーティストであるPeret(ペレッ)の奏法である「ventilador」(扇風機の意)から影響を受け、発展させたものだそうです!これは、ジプシールンバの歴史を知る上で非常に重要な情報ですよね。

貴重なPeret氏のギター奏法解説。

また、今日のフラメンコギターの世界で「le haut du haut」(頂点)、つまりリファレンスと目されているのはアントニオ・レイ(Antonio Rey)である、とも紹介されていました。シーンのトップランナーを常にチェックしていることが分かりますね。

Antonio Reyのかっこいいビデオクリップ。

4. 長兄の究極の願い

最後に、パブロ氏が自身の「素晴らしい歴史」全体を通して、たった一つだけ残したいと願う思い出について語っています。

それは、兄弟たちが再び集結し、大きな劇場で公演を行うこと

家族の絆を音楽で体現してきた彼らにとって、再結集こそが最も純粋な願いなのでしょうね。いつか、あの黄金期のメンバーが再び大舞台に立つ日が来ることを、私たちファンも心から願うばかりです!


今回のインタビュー動画はこちら

Pablo Reyes: Gipsy Kings Founder Confidences

パブロ氏のインタビュー、いかがでしたか?彼の語り口からは、音楽への情熱と、父や兄弟たちへの深い愛情が伝わってきましたね。彼の願いが実現するよう、これからもジプシールンバを一緒に盛り上げていきましょう!

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